メガネ、コンタクトの度数が合わないトラブルを防ぐには
眼科で働いていると多いのがこの度数が合わないというトラブルこのトラブルの主な原因と対処方法を私なりにまとめてみました。
①視力が変動したため
まず第一に考えるのが視力の変動。
知ってほしいことは視力は日によって変動しますし、一日の内でも視力は変動するということです。
例えば一日中PCやスマホなどをいじっていた場合、近くに長時間眼のピントが合っているため遠くにピントをうまく合わせることができなくなります。つまり近視が進行しやすくなります。
また、朝より眼を使った夕方や夜のほうが疲れなどにより視力は低下傾向にあります。
①の対処法
おすすめしたいのがメガネやコンタクトレンズを作るときになるべく午前中に視力検査を受けてほしいのです。
夕方や夜は目が疲れていたり、PC 作業をした後ですと視力が低下傾向にあることからより強い度数のメガネを処方されてしまう恐れがあります。
度数の強いメガネは眼精疲労や肩こり、ドライアイといった様々な身体的不調をきたします。
このようなトラブルを防ぐためにも午前中の視力検査をおすすめします。
②スタッフの検査が下手だったため
昨今格安メガネ店の増加から、店舗での無資格の素人による検査が横行しているのが現状です。
では眼科できちんと検査したから安心かというとそうではなく、コンタクトレンズ販売店の提携眼科の多くは無資格のスタッフが検査を行っているのが現状です。
こうしたスッタフが最適な度数を測定できるのか甚だ疑問です。
②の対処法:視能訓練士に検査をしてもらう
②の対処法は視能訓練士といった専門的な資格や知識をもったスタッフが働いている眼科で検査してもらうことです。
私が現在働いている眼科にも無資格の素人のスタッフがいます。彼らと私たち視能訓練士が違うのが患者さんが今眼の前または眼の後ろ何㎝にピントが合っているのか頭の中で計算しながら視力検査をしていることです。
そうでない人もいるかもしれませんが大多数の視能訓練士はそうだと思います、、。
でも、ただマニュアル通りに検査をしていません。これだけは断言できます。
それはなぜかといいますと、光学や眼の解剖学的知識があるからです。
得意不得意こそあれど、私たちは光学や解剖などの単位を養成校できちんと修得し、かつそうした問題が出題される国家試験をパスしているからです。
どうしても忙しくて眼科を受診できない場合は眼鏡士という眼鏡処方の検査や眼鏡に知識のある民間資格をもったスッタフのいる眼鏡店に行くことをおすすめします。
彼らも光学的知識は豊富です。
②の対処法:大切なのは患者さんは選ぶ権利があるということ
患者さんには医療機関、医師、スタッフを選ぶ権利があります。
なので、眼科を受診した際は視能訓練士に検査をお願いしますと伝える権利を有していることを知ってほしいのです。
こうした権利を行使することで度数が合わないトラブルを防げるだけでなく、ひいては無資格の検査員が蔓延る日本の眼科領域を改善していくことにもつながると思います。